株式会社オクノテ
「再生工芸プロジェクト」
第3回展「再生工芸展3」
第3回展「再生工芸展3」
第3回展のテーマは「遺されたものの再生」
再生工芸プロジェクトは、不用品や廃材、使われなくなったものに、日本の伝統工芸やものづくりの技術を掛け合わせ、新たな価値を生み出す取り組みです。これまで2回の展示を開催し、素材の再利用だけではなく、伝統技術の新たな活用方法を提案してきました。
第3回となる今回は、対象を「行き場のないもの」から「手放すことのできないもの」へ広げます。故人が遺した衣類や日用品には、素材や製品としての価値だけでなく、使用者との時間や記憶が蓄積されています。一方で、サイズやデザイン、経年劣化、用途の変化などにより、そのままでは次の持ち手が使用しにくいものも少なくありません。
本展では、遺品を新品同様に戻すことや、別の商品へ単純にリメイクすることを目的とせず、元の品物が持つ形状、使用痕、記憶を残しながら、新たな手を加えることで、再び暮らしの中で使えるものへと再生することを試みます。
当社代表の父が遺した実際の品物を題材に制作本展で扱うのは、展示のために収集した廃材ではありません。当社代表・清水覚が、2024年に亡くした父から実際に受け継いだ衣類や身の回りの品です。
清水自身が遺品の次の持ち手となり、「何を残すのか」「どこまで変えるのか」「どのような形であれば今後も使い続けられるのか」を職人と検討しながら制作を進めています。完成作品だけでなく、対象物の選定、職人との対話、技法の検討を含め、遺品を再生するプロセスそのものも本展の重要なテーマとしています。